できごと
昭和5(1930)年 5月10日、京都帝国大学理学部地球物理学教室の実験室を阿武山の高槻市奈佐原944番地に移転。原奨学金を受けて観測所が創設される。
昭和8(1933)年 京都帝国大学地震研究所「阿武山地震観測所」完成、初代所長・志田順教授、世界一級の地震観測所として評価されていく歴史を歩み始める。ドイツ製「ウィーヘルト式地震計」設置。理学部で大正7(1918)年から使用の「重錘式圧縮装置」移設。
昭和9(1934)年 4月22日、観測所敷地内の地震観測用トンネル掘削中偶然、「阿武山古墳」発見。
昭和10(1935)年 この頃、イギリス製「ガリチン式長周期地震計」設置、阿武山観測所初の電磁式地震計。
昭和11(1936)年 6月、佐々憲三教授設計「佐々式大震計」設置。
昭和22(1947)年 10月、「京都帝国大学」を「京都大学」と改称。
昭和27(1952)年 研究報告Seismological Bulletin, ABUYAMA創刊、世界中の地震研究機関に配布。
昭和29(1954)年 理学部附属教育実習施設となり、地震研究室として機能。
昭和38(1963)年 微小地震観測開始、滋賀・甲南町、京都・京北町、上加茂、八木、大阪・妙見山の5ヶ所に観測点設置。
昭和40(1965)年 地震予知計画開始。
昭和41(1966)年 11月、兵庫・神戸、但東、丹南、津名に観測室設置。
昭和42(1967)年 「微小地震移動観測班」設置。アメリカ製「プレス・ユーイング式長周期地震計」設置。
昭和45(1970)年 「微小地震移動観測班」を「総合移動観測班」に改組。
昭和46(1971)年 阿武山地震観測所構内地下に総延長250m超の観測坑道および地下観測室設置、高感度地震観測開始。
昭和47(1972)年 「阿武山地震観測室」設置。地殻変動連続観測開始。
昭和48(1973)年 理学部附属「地震予知観測地域センター」設置。「三軸独立加圧式六方押プレス」設置、数万気圧下の岩石の変形、破壊実験開始。
昭和51(1976)年 「微小地震テレメーター観測」開始、観測点ごとのデータを、専用回線、無線伝送により集中記録。
平成2(1990)年 6月、防災研究所と統合し、附属地震予知研究センター「阿武山観測所」となる。
平成7(1995)年 3月、微小地震テレメータ観測、高温高圧実験など主な研究機能を宇治キャンパスに移転。
平成8(1996)年 Seismological Bulletin, ABUYAMA廃刊、歴史的役割終了。
平成9(1997)年 「ウィーヘルト式地震計」観測終了。
平成19(2007)年 大阪府『近代化遺産総合調査報告書』に阿武山観測所を「注目すべき近代化遺産」と記載。
平成22(2010)年 次世代型稠密地震観測網「満点計画」の拠点となる。
平成23(2011)年 阿武山観測所・歴代地震計を活用した、阿武山観測所「サイエンス・ミュージアム構想」開始。
平成26(2014)年 夏、耐震化・機能改修工事開始、一時閉所。
平成27(2015)年 春、耐震化・機能改修工事終了、通常業務再開。
平成30(2018)年 4月、阿武山観測所「サイエンス・ミュージアム構想」が「阿武山地震観測所・サイエンスミュージアムプロジェクト」として本格化。